人間力開発講座

下記の通り、当法人では代表の田中真美を中心に立命館大学等と連携し、「人間力開発講座」を企画、当日の運営などを実施しましたので報告いたします。

人間力開発講座とは?〜新しい人間科学からの提案〜

2009年6月10日(水)立命館大学衣笠キャンパス以学館1号ホール

代表ご挨拶

新しい人間科学からの提案〜「人間力開発講座」を開催するにあたりまして今回は「聴くこと」「待つこと」をテーマと致しました。

「聴くこと」と「待つこと」から始まる人と人とのつながり、いのちのつながり、魂の響き合い、心通わせ、w信頼できる相手から認められることは、生きていく上で大きな力になります。

コミュニケーションを漢字にしますと、通信。

これには、「お互いに通じて信頼を深める(信を通わす)」という意味があるそうです。

人生の道のりを歩む上で、尊厳を持って生きる支えとなるのは、自分の話を聞いてくれる人の存在です。

ミヒャエル・エンデの描いた「モモ」を読まれたことはありますか?

主人公のモモは、年齢もわからない浮浪児として登場してきます。

相手の話をじっと聴くことによって、自分自身を取り戻せるという不思議な能力を持っていました。

その内容は、このモモを取り巻く社会が灰色の男たちという奇妙な病菌に犯され始め、人々は良い暮らしのためにと時間を倹約して、追い立てられるようにせかせかと生き、その中で人々は、時間を奪われることによって本当の意味での「生きること」を奪われ、心の中は荒廃していきました。

そこでモモは聴くことにより、心に豊かな時間を取り戻させて行くという話です。

実はこの聞き手として存在したモモ自身も成長し、幸せを感じていたのではないかと思えてなりません。

「聴くこと」と「待つこと」は今、教育・医学・福祉・司法・宗教などすべての対人援助実践者に与えられた課題でもあり、実は聴いている人、待っている人自身も成長することにつながります。

人との関わりの中で、機軸になる大切なこと、「聴くこと」「待つこと」をこれからも伝えていきたいと願っております。

一般社団法人ホスピタリティ人間教育研究所 代表理事 田中真美

コンテンツ

14:00 開場

15:00〜16:00 基調講演 山折 哲雄氏(宗教学者)

16:15〜18:00 パネルディスカッション「聴くこと」と「待つこと」の意味を求めて

守田守 氏(関西医科大学附属病院精神神経科医師)(大学座学中に病気から視覚障害、四肢障害をもつ。2001年に国家試験に関する欠格条項が改定され2003年に全盲で初めて医師試験に合格。現在は性同一性障害の外来を担当。視覚障害をもつ医療従事者の会ゆいまーる代表)

神居 文彰 氏(宇治平等院住職)(仏教的な立場から死生学を研究。精神対話士などの取り組みにも積極的に協力している。また、美術院監事や京都国立博物館評議員、ミュージアム鳳翔館館長などをつとめ、文化財の保存・活用にも取り組み、文化そのものから表現されたものとしての「いのち」を探求する。)

春川 正明氏(読売テレビ報道局解説委員)(ロサンゼルス特派員としてペルーの大使公邸人質事件、ハワイ沖えひめ丸衝突事故などを取材。帰国後は報道部長を経て現職。現在「ミヤネ屋」「ten」にコメンテーターとして出演中。)

藤井 理恵氏(淀川キリスト教病院チャプレン)(薬剤師から転職、神学研究科で学び直し、牧師資格取得、臨床パストラルカウンセラーPCCAJ認定。現在ではがん患者をはじめNICUの母親や精神科の患者のケアにあたる。双子の姉妹、藤井美和関西学院大学准教授との共著で『たましいのケア(いのちのことば社)』を出版。)

中村 正氏(立命館大学院教授、学校法人立命館理事)(専門は臨床社会学。司法社会学。男性学。)

ファシリテーター:田中真美(ソーシャルワークコミュニケーションスキルを応用して分野を超えて活動する傍ら、ソーシャルワークの個別相談、マネージメント相談など実践。京都ノートルダム女子大学非常勤講師)

※肩書きは全て2009年6月現在です。

チラシは下記よりご覧いただけます。

人間力開発講座
おすすめの記事